【3分でわかる】医師のバイト(非常勤)、病院ごとに源泉徴収額が異なる理由は?2023年12月11日
《同じ医師のバイトなのに病院によって手取りが異なるのは、一体なぜなのでしょうか?》
その理由は、《源泉徴収額》が異なるからです。
源泉徴収額は病院ごとに異なるため、同じバイト代でも手取りが異なる場合があります(確定申告をすれば還付されます)。
源泉徴収額を決定する要素とは?
源泉徴収額を決定する要素は2つあり、【 ①給料 ②税率 】これらによって決まります。
バイト先の経理担当者の方は、その医師がトータルでどの稼いでいるのかは分からないので、推定で計算するしかありません。※トータルの年収から計算される所得税率などは判定できません。
なので、
〇病院Xの場合:「年収約1500万想定で源泉徴収をしよう」
〇病院Yの場合:「当院からは年200万くらいしか出ない予定だから、この税率で源泉徴収をしよう」
など、バイト先によって異なるのです。
同じ医師が同じようにバイトをしても、X病院でバイトをすれば《税率が高くなり源泉徴収額も増え、手取りが少なく》なります。
逆にY病院でバイトをすると、《税率が低いため源泉徴収額も少なくなり、手取りは多く》なります。
このようにバイト先ごとに源泉徴収を行う際の《年収推定に伴う税率推定値》が異なるので源泉徴収額が異なるのです。
ただし、結果的には上記の病院X・Yのどちらでバイトをしても、最終的な手取りの額は同じです。
手取りの額が同じ理由は?
納める所得税の金額は、《年末調整》もしくは《1月1日から12月31日までの「所得に対する税金等」を計算し税務署に確定申告》を行うことで決まります。
年収1500万想定で源泉徴収をしていたとして、実際には年収1200万だった場合、病院Xが過分に支払った税金は、還付されて自分の元に戻ってきます。
一方で、手取りが多かった病院Yのバイト代からは、源泉徴収の段階では税金があまり取られません。
もし、年収200万想定で源泉徴収していたとして、実際には合計年収1200万だった場合、税率も上がるので、追加で徴収されることとなります。
つまり、【給料を支払うタイミングで支払う】か【年末に支払う】かの、「税金を支払うタイミングの問題」ということです。
ですので、トータルで支払う税率と金額は、どの病院で働いても変わりません。
ご興味のある方は、ぜひ担当者までお問い合わせください。
日本INGS株式会社
取締役副社長 平良栄太